筋肉は水を溜めるバケツ?【後編】
水を体内に溜めて保つ方法
前回のコラムでは、筋肉は水を溜めるバケツになっていることから筋肉の重要性と水が体内から減少したときの症状を説明しました。
では、筋肉というバケツに一時的に水を溜めれば問題ないかと言われればそうではありません。
==目次==
1.水を飲むことによるメリット
2.キンキンの水と温かい水どちらがいいの?
3.水分補給のタイミング
4.水以外の水分補給方法
5.まとめ
水を溜めるために水を一気飲みしてもバケツの許容量を超えてしまうと、身体に必要な成分さえも吸収できないまま尿として排出されてしまいます。
こうなると、一時的に水は溜まるけど一気飲みしたため喉が渇くということに気づきにくく、次の水を飲まなくなるため、いつの間にか空っぽになってしまいます。
重要なことはバケツの中を空っぽにせず、常にタプタプくらいに保つことです。
今回はバケツの中を一定に保つために、水を飲むタイミングや適正温度など、水にフォーカスして説明していきます。
水を飲むことによるメリット
水をあまり飲まない人・あまり得意ではない人は、水じゃなくても他の水分でいいでしょ。
と、考えている人でも水を飲みたくなるようなメリットが水にはたくさんあるので紹介します。
1. ダイエット効果
2. アンチエイジング
3. ストレスの軽減
4. むくみ解消
5. 便秘解消
6. 美肌効果
7. 代謝アップ
8. 血流改善
9. 糖質0
無色透明で味もない水だからメリットを感じにくいですが、こんなにたくさんあります。
飲みたくなりませんか?
キンキンの水と温かい水どちらがいいの?
冷たい水のほうが飲みやすかったり、常温や温かい白湯がいいと言われたり結局どれが適正温度なのかがわからないですよね。
実は、水を飲むタイミングで適正温度は変化します。
冷水(5~15℃) | : | 吸収速度が速く、最もおいしいと感じる温度。体の深部から体温を下げる効果があるが、胃腸への刺激や負担が大きい。 すぐに吸収されてしまうことからトイレに行きたくなりやすい。 運動時の体内に熱がこもっているときや水分が不足していて急速に水分を取り込みたい時にオススメ |
常温(20~35℃) | : | 吸収速度が緩やかになる。体温が下がらず、胃腸への負担も少ない。 どのタイミングでも飲んでも良い。日常生活の中で1番取り入れやすい温度。 胃酸を薄める効果があるため、食べ過ぎなどで吐き気・胸やけなどがあれば胃を落ち着かせるためにオススメ |
白湯(60~80℃) | : | 吸収速度がさらに緩やかになる。胃腸への負担はない。 体温を上昇させリラックス効果がある。 代謝が落ちている方・寝る前の脱水予防としてオススメ |
水分補給のタイミング
今まで水を飲む習慣がない人は1つ例を出すので頑張って試してみてください。
※コップ1杯を150㎖~200㎖と想定し、コーヒーなどの水以外の飲料は含まない。
1. | 起床時 | → | コップ1杯 | 白湯・常温 | 寝ている間に汗をかき水分が不足しており、胃腸への負担が少なくできる為 |
2. | 毎食前 | → | コップ1杯 | 白湯・常温 | 空腹時の食事でも胃腸への負担を少なくする為、食事前に飲むのが良い |
3. | 間食時 | → | コップ1杯 | 白湯・常温 | 食事と食事の間に小休憩のタイミング |
4. | 入浴時前後 | → | コップ1杯 | 冷水 | 汗を大量にかくため前後で飲むのが良い 汗をかいた後は早く吸収をしたいため冷水で |
5. | 就寝時 | → | コップ1杯 | 白湯 | 寝ている間にも汗をかくため、脱水予防として飲むのが良い ただ夜間にトイレに行きたくなり睡眠の質を低下させないよう温度に注意 |
このように1日の中で水分を取るタイミングさえ決めてしまえば、簡単に1日の摂取量(1.5ℓ)を摂取できると思います。
まとめ
このように水を飲むタイミングや適正温度などを考えて飲むと効率よく水分を摂取できて、筋肉のバケツが空っぽになることが減ります。
前回のコラムでは日常の中でできる運動を継続することがポイントでしたが、今回も日常の中に自然と溶け込ませることがポイントになります。
最初から一気に頑張りすぎると続かないので、最初は水分摂取のタイミングから始めて習慣化したら徐々に水分量を増やすなど工夫をして日常に入れていきましょう。
トレーニングと同じで1日気を付ければ水が枯渇しないというわけではありません。
毎日継続することによりバケツは常に満たされるようになり、水を飲むことのメリットも感じやすくなります。
自分のペースでチャレンジしてみましょう。
【前編】 水を溜めるための筋肉を増やす
【番外編】 水以外に水分補給する方法
2023.4.20
柔道整復師 土岩 帆高