CO2フラクショナルレーザーのモナリザタッチのGSM治療に対する効果
女性泌尿器科の「腟デバイス」モナリザタッチ(Co2フラクショナルレーザー)
2023年8月に開かれた女性骨盤底医学会では、CO2フラクショナルレーザーのモナリザタッチのGSM治療に対する効果について発表を行いました。
GSMとは
日本語にすると「閉経関連尿路性器症候群」ととても長いのですが、女性ホルモン減少により外陰部が萎縮し外陰が乾燥してヒリヒリ感が出たり、性交時痛がでたり、頻尿などの症状が出る病態の事です。欧米だと性交回数が多いので、性交時痛が主訴の患者さんが多いのですが、日本人は性交回数が極端に少ないので、どちらかというと外陰部の乾燥、ヒリヒリ感を主訴に受診される方が多いです。
保湿、局所ホルモン療法、腟デバイスなどが治療の選択肢になってきます。
LUNAでは保湿や局所ホルモン療法で良くならない場合には積極的に腟デバイスを勧めています。
モナリザタッチのGSM治療に対する効果についての発表(2023年8月に開かれた女性骨盤底医学会)
対象は2022年1月から2022年12月までに当院でGSM治療に対してモナリザタッチによる治療をした30名を対象としています。
患者背景です。
GSMは閉経後の女性の症状なので年齢は40~80代となっており、60歳代に患者数のピークがありました。また、前治療として、全ての患者は保湿ケアなどを行い、30名中16名は局所ホルモン療法を行ったものの治療効果不満足でモナリザタッチを希望されました。
GSMの治療効果判定にはVSQなどの問診票、腟健康指数、腟PHなどが使われます(ここでは割愛します)。一番わかりやすく、患者さんによる自覚的症状改善をスコア化したもので評価すると、83%の患者さんで効果があったという結果になっていました。有害事象は軽度の粘膜出血2例のみでした。
腟デバイスは新しい治療で、その効果や副作用についてはまだまだ検討が必要な分野で、腟医療の先端をいくLUNAでは引き続き検討をおこなっていきたいと思います。
モナリザタッチ 1回55,000円(税込み)
1か月間隔で1回~3回の治療をお勧めしております。
2023.8.26
中村綾子医師