女性にこそ知ってほしい…!腟内射精障害について。
こんにちは。
SEX therapist 佳菜子です。
土日で北アルプスの玄関、上高地から涸沢まで登って来ました。
昔は北穂までひとりで行っていたのに…涸沢が今の限界です笑
紅葉、テントのライトアップ、満点の星空、モルゲンロート…、すべてがほんとに綺麗でした。また行きたいなぁ。
さて、今回は、you tube動画の4本目 【腟内射精障害】についてです。
実は、悩まれている方は結構多いようです。
男性側の要因ですが、女性にもぜひ知っておいていただきたいことがあるので、そこら編を中心にまとめました。
→先にyou tube 動画を観たい方はこちら
4本目 『【腟内射精障害】原因と対策〇つのポイントを医者が説明!』
Q1 腟内射精障害ってなに?
腟内射精障害とは、男女カップルが腟性交を行った際に、男性が腟内で射精することが困難である状態です。
腟内で射精ができないため妊活での障害にもなります。
多くは、長年慣れたマスターベーションでの刺激が、腟の中の刺激と違っていて射精・オルガズムにいたらないことが原因です。
また、射精できなかったことで女性になじられたり、女性を悲しませてしまったなどのnegativeな経験がもとで、射精できることがあった男性がまったく射精できなくなってしまうこともあります。
Q2 腟内射精障害が原因でセックスレスになるカップルは多い?
腟内射精障害は、本人だけでなくカップル二人の性生活の満足度を低下させ、時として別れや不仲の原因にもなります。
男性は射精できなかったことで恥ずかしさ、女性を満足させられなかった不甲斐なさ、申し訳なさを感じます。
女性は自分に魅力がないせい、自分の腟がゆるいからではないか?と思いこんでしまうことも。
お互いに気まずい雰囲気になることをさけるため、性行為自体を避けるようになってしまいます。
Q3 対策法を教えて!
腟内射精障害でだいじなことは、とにかく男性にプレッシャーを与えないことです。
特に女性に知っておいてほしいことは、男性が射精できなかったときになじったり、悲しんだりしてはいけないということです。
男性には射精できないこともありますし、中には腟内で射精することが苦手な男性もいます。もしも男性が射精できなかったときには、「(射精)しなくても私は満足だよ」と伝えてあげてください。また、
「前戯がすごくよかった」
「キスが上手だね」
「(ペニスを腟に)入れているだけで気持ちいい」
など、ほかに良かった点があれば褒めてあげてください。
妊娠を希望されているカップルの場合は男性をとにかく焦らせない。
女性から「焦らなくていいんだよ」「ゆっくりで大丈夫」というメッセージを伝えてあげてください。
腟内で射精できない場合は、シリンジの中に精液を入れ、それを腟内に注入する方法(シリンジ法)で自然妊娠にいたれますので、試してみてください。妊娠にいたる方法がほかにあれば、お互いに焦らずリラックスして性行為にのぞめますよ。
積極的に腟内射精障害を改善したい場合は、治療に根気が必要ですので、ひとりで悩まず泌尿器科医の先生に相談してみてください。男性性機能を専門に診てくれるクリニックもありますので、積極的に活用しましょう。
泌尿器科に行くのは敷居が高いという方は、TENGAから腟に挿入した状態になれるためのトレーニングセットが販売されていますので、トレーニング方法も動画で詳しく紹介していますので調べてみてください。
また心理士によるカウンセリングが有効な場合もあります。
日常生活においては、ストレスや疲労を軽減する、性行為をするときは飲酒しない、普段からパートナーとの親密度を上げておく、などの工夫をしてみてください。
セックスは挿入や射精をすることが本質ではありません。
挿入や射精がなくてもいいのです。
挿入や射精がなくてもセックスを楽しんでいるカップルもいます。
前戯を充実させたり、ふたりの興味のあるいろいろなプレイを試してみたり、セックストイを使ってみるのもいいでしょう。
挿入や射精にこだわらない、ふたりのセックスを作っていくことも大切です。
→you tube 動画はこちら
私の外来では、パートナーの男性の射精や勃起についてのお悩みについても窓口になっています。
カップルでいらっしゃった方がより良いですが、女性ひとりでいらっしゃっても構いません。
私で対応できることは精一杯しますし、信頼できる男性性機能の先生をご紹介することもできますので、ふたりで(ひとりで)悩まずにぜひ一度ご相談にいらして下さい。
現在、初診枠がいっぱいでご迷惑をおかけしております。
初診の方の急なキャンセルは、ご本人にとっても、ほかの女性たちにとってもとてももったいないです。
早めにご連絡をいただくか、躊躇してしまいクリニックまでたどり着けない方は、ぜひ!勇気を出して!
お話をされるだけでも、きっとほっとしますよ。
お待ちしております。
2022.10.3
村田佳菜子医師