乳腺外科でよくある質問
Q:乳がん検診受診の間隔
A:一般的に、公費の乳がん検診は40歳以上の女性に対して2年に1回といわれていますが、最近は若い人の乳がんも増えているので、
LUNAでは、30歳以上で1年に1回がおすすめです。乳がんは2年間治療をしない場合、乳がんは進行することがあります。
Q:検診結果はその日のうちに分かりますか?
A:マンモグラフィ・超音波・診察の結果は、検査当日に説明があります。
ただし、精密検査となり細胞診・針生検を行った場合は、顕微鏡で詳しく調べるため正確な結果が出るのに2週間ほどかかります。
Q授乳中は乳癌検診または診察は行えますか?
A:授乳中は乳腺が発達しています。一般的な乳癌検診で行われるマンモグラフィでは、発達した乳腺に隠れて病変が見えにくくなっています。
可能であれば、乳癌検診は断乳後をお勧めしています。ただし、超音波は可能なので、心配であれば超音波をしても良いです。
(授乳中の超音波画像も難しいことはあります。)
Q若い人は乳がんになりにくいのでしょうか?
A:乳がんは、がんの中でも特に若い方が罹患する割合が高く、30代後半から徐々に増加し、40代後半~50代前半が罹患率のピークになります。
しかし、20代や閉経後も発症する恐れはあるので、世代を問わず定期的に検診を受診しておくことが重要です。
20代の乳がん患者は増えているとの報告もあります。その理由として、乳がんは40歳以降の患者数が多いため、
国の指針として40歳以上の乳がん検診が定められていますが、20代や30代といった若い世代で乳がんになる人も少なくありません。
そのため、「40歳まで受けなくてもいい」というものではありません。
乳がんの原因は、いまだ明らかになっていません。しかし、乳がんの発生や増殖には女性ホルモンの一つであるエストロゲンが深く関わっていることがわかっています。
体内のエストロゲンレベルに影響を与えるようなものが乳がんのリスク要因として考えられています。
初経年齢が早い人ほど乳がん発症リスクが高く、初経年齢が遅い人ほど乳がん発症リスクが低いことはほぼ確実です。
また、閉経年齢が遅いほど乳がん発症リスクが高いことはほぼ確実です。
2024.6.11
小関淳医師