ドライシンドローム(乾燥症候群)
人間は、時々「乾燥した感じ。」を体の色々なところに感じることがあります。
具体的には、目や口、頭が渇いてかゆい感じ、全身の皮膚、フェムゾーン(外陰と腟)が乾燥する感じがあります。
乾燥の原因
◉女性に関しては、圧倒的に女性ホルモンの問題が多いです。
女性ホルモンは、体中の皮膚・皮下組織・粘膜をみずみずしくさせる作用があるので、
若い女性は、ピチピチしたという表現がありますが、まさに本当にピチピチしてて水分量が多いんですが、
45歳~55歳で閉経を迎えてしまうと、水分量が激減して乾燥してきます。
若くても女性ホルモンの分泌が悪いと乾燥します。
ホルモンの問題が一番です。
◉女性ホルモンがいっぱい出てても、皮膚がもともと弱い。
遺伝的な皮膚の弱さというのがある人々がいて、そういう人たちは相対的にアトピー性皮膚炎といわれる一群の人がいます。
この人たちは、ホルモンはちゃんと出てても、常に皮膚に炎症が出て乾燥して、ますます炎症症状が出てという悪循環になるパターンがあります。
◉ストレス
更年期以降のホルモンの問題と、皮膚の先天的な弱さ、アトピー性皮膚炎の人は乾燥を感じやすいです。この人たちが更にストレスがかかると、
過労や嫌な事があったり、天気がすごく悪かったりなどで、ストレスがかかると普通の人は痒くないような状況でも痒いというような、
知覚過敏の状態になります。
そのため、なるべくストレスのかからない生活、「養生」が大切になります。
具体的には、
・規則正しい時間に起きる・寝る
・ご飯を決まった時間に食べる
・バランスの良い食事を摂る
保湿の習慣が大切です
乾燥しやすいので、体に保湿剤を塗る習慣が大切です。
アトピーと言われている人は子供の頃から保湿。
閉経じゃなくても、30歳以降になると、皮膚も老化してくるので、全身の保湿を定期的に行う事が良い。と言われています。
目の渇く人は、目薬をつけなければいけないし、口は歯磨きしてマウスウォッシュなどをしていればよいと思います。
髪の毛も、体中の皮膚も保湿剤をつけます。
どんな保湿剤が良いかという事ですが、一般的な安い保湿剤で良いと思います。
顔の化粧品程高級なものである必要はありません。全身用の保湿剤で良いと思います。
せっかく30歳位から体中保湿するのに、顔もキレイにしているのに、
フェムゾーン(外陰と腟)だけ保湿しないという人たちが、日本にもまだたくさんいますが、
諸外国はそんなことありません。第二の顔なので、フェムゾーン(外陰と腟)も保湿するのが通常です。
フェムゾーン(外陰と腟)も1日1回保湿する習慣をつけてください。
安い保湿剤だと痒くなる、合わないという人たちは、ちょっと高めの保湿剤を使ってみれば良いし、
高めの保湿剤使ってもやっぱり痒いという場合は、クリニックで相談しましょう。
ドライシンドロームの対応は、1日1回マメに保湿するという習慣をつけましょう。
2024年7月22日
関口由紀医師