サプリメント道を行く
アンチエイジング学会というのがあるが、この会長の先生の講演を聴いたことがある。
この先生の1日の医療用内服薬とサプリメントの内容は、
エパデール(EPA)・・必須脂肪酸で、動脈硬化をふせぐ。
ナチュバイタル(マルチビタミン)・・・複合ビタミン剤 ドクターズサプリ
ミル・チカラ(抗酸化物質15種類)・・・加齢による眼疾患に対する予防サプリ
VB100(ビタミンB群10種類)
GABA MAX(VB6、葉酸、Mg、アミノ酸)・・・GABA含有。抗ストレス作用あり
プロスタセラ(のこぎりやし)・・・前立腺肥大症予防
ALA/ALC(αリポ酸、L-カルニチン)・・・肥満予防
SUPER CURUCMIN(クルクミン)・・・ウコンにはいっているポリフェノール。肝臓にいい
アスタリールACT(アスタキサンチン)・・・抗酸化作用、抗ストレス作用あり
ビタミンC・・・抗酸化作用
クロム・・・・糖尿病予防
L-カルニチン・・・・肥満予防
N-アセチルスティン・・・・皮膚・爪の老化を防ぐ
マグネシウム・・・抗動脈硬化、抗ストレス
ギンコ・・・銀杏からとれる。痴呆防止作用があるといわれている。
ビタミンD・・・骨粗しょう症予防薬
プロペシア(フィナステリド)・・・・男性型脱毛症予防
DHEA・・・男性ホルモンと女性ホルモンの前駆物質
カルニチンシナジー(カルニチン)・・・肥満予防
レスペラトロール・・・肥満予防
ラクトフェリン・・・ダイエット効果
アルギニン・・・必須タンパク質の1つ。成長ホルモン分泌に関与してアンチエイジング効果が期待されている。
チオラ錠(チオラ)・・・肝機能改善
であった。
この表を見て、私は少し安心した。
実は、私も結構サプリメントを飲んでいるが、この先生には 負けるからだ。
ちなみに私の飲んでいるサプリメントを公開すると
パナックス・ケイギョク(桂玉膏)・・・主に漢方の六味丸に近い成分で、滋養強壮作用あり。
ピクノ・ジェノール(モチダ)・・・抗酸化作用あり
UPX(ダグラス)・・・マルチミネラル&ビタミン
CAL/MAG 2001・・・カルシウムとマグネシウムの合剤、デトックス効果がある。
EPA・DHA・・・必須脂肪酸で、動脈硬化をふせぐ。
CITRUS-Q10・・・コーエンザイムQ10、抗酸化作用
MSM-R・・・髪や爪への栄養補給
BILBERRY MAX V・・・ブルーベリーの加工品。眼によい。
イチョウ葉粒(マツウラ)・・・・イチョウの葉の加工品。痴呆予防
他に医療用内服薬として。
アテレック・・・高血圧治療薬
プレミネント・・・・高血圧治療薬
アルファロール・・・ビタミンD
六君子湯・・・漢方の補気剤
タモキシフェン・・・乳癌の再発予防薬
さらに時々元気がなくなったときは、ジェイゾロフトという抗うつ薬も飲む時がある。強調したいのは、このサプリレシピは、一朝一夕でできたものではないということである。たぶんアンチエンジン学会の会長のサプルメントレシピも、長い間をかけて作られたものだと思う。一種類で全てを満たすサプリメントが最近よく宣伝されているが、これは幻想の産物である。
私は、クリニック内では、自他ともに認めるサプリ好きである。当院のサプリは私が飲むため仕入れていると考えてもらっても差し支えない。
私は、研修医の頃からの薬好きであった。患者さまに処方する薬は、抗がん剤以外は全て飲んでいるというのが、若い頃の私の自慢であった。(さらに5年前から抗がん剤ものみだしたので、患者さんに処方する薬は、現在全て自分でのんだことがあることになった。)
しかし失敗もあった。
医療用の医薬品を飲むと副作用が起こることがあるのである。外来中に居眠りをしてしまったり、血圧がさがりすぎて失神してしまったりしていた。
そんな時、医者になって4~5年目くらい、長男が生まれたころに出会ったのが漢方薬である。漢方薬は、一般の医薬品にくらべ副作用が少ない。
漢方薬にはまった私は、自分と自分の家族に漢方薬を飲ませまくり、漢方薬の使い方を勉強していった。そして一般医薬品と漢方薬の両方を駆使することにより、かなりバリエーションの豊富な医療ができるようになった。いまでも保険診療は、このパターンで行っている。
8年前にLUNAを設立したわけたが、開業数年後に友人の長主先生が、アンチエイジング外来をしたいということで、LUNAに加わってくれることになった。
この時にアンチエイジングサプルメントと出会った。ここがサプリメント道の始まりであった。
私の場合、このサプリを飲んでみたいと思うと、とりあえず一瓶はそのサプリを飲んでみる。この一瓶を飲んでいる最中に、このサプリの性格を探っていく。
そして一瓶のんで、感覚的になんらかのベネフィットがあったと感じるサプリは合格としルーチンに内服するサプリの1つにリスティングするのである。
もちろんこの過程で、排除されたサプリメントも多数に及ぶ。
しかし私は、これだけ多くのサプリメントを、継続的にのんでいても、老化しないわけでもないし寿命が絶対延びるわけではないということは理解している。
いや別にそんなことはあまり望んでいないともいえる。
ここに、究極の趣味である“サプリメント道”が成立するのである。
女性医療クリニックLUNAグループ
理事長 関口 由紀