『「子づくり」セックスになってませんか?親密度と性欲の関係 妊活入門 妊活、てなにすればいーの??⑥ 妊活中こそふたりのセックスを見直そう!』
前回、タイミングをとる時期、回数についてお話いたしましたが、
結構大変ですよね…。
毎周期、土日をまたげばまだいいですが、そうとも限りません。
疲れちゃいますよね?いやんなっちゃう人もいますよね?
そこで、発想の転換をしましょう!
妊活中は普段よりもセックスの回数が増えると思います。
回数が増えるこの時期だからこそ、ふたりのセックスを見直し、セックスの質を上げるチャンスです!
そして妊活中のセックスは質を上げた方がいい!
なぜか?
こんにちは!
SEX therapist 佳菜子です♡
まず、セックスの質が上がるということは、お互いの性的興奮が高くなるということですね。
女性の性的興奮が上がることで、なんと、生殖に有利になる変化が女性の体で起こるのです!
どんなことが起こるのかというと…
・女性の性的興奮が高くなることで腟の奥の空間が広がり、精液をためやすくなる
・女性の性的興奮が高くなることで腟の分泌液が増加し、精子を精液ごと受け止め、子宮内に移動しやすくなる
・女性の性的興奮が高くなることでオルガスムに達し易くなり、オルガスムを感じることで、腟の分泌液の粘度があがり、より精子が運ばれやすくなる
おぉ~
逆に言えば、いやいや冷めた雰囲気でセックスをしていると、妊活には不利と言えます。
では、どのように女性の性的興奮度を上げればいいでしょうか?
女性の性的興奮は、
女性の自発的な性的欲求で増強し、
性的欲求はパートナーとの親密度をあげることで高めることができます。
親密度をあげる → 性的欲求が高まる → 性的興奮が高まる
では、どのように親密度を上げればいいでしょうか?
- 二人でいろんなことに取り組みましょう。
親密度を上げるために、二人で食事に気を遣う、二人でウォーキングなどの運動する、二人で妊活について考える…など
二人で妊活にとりくみ親密度をupさせましょう。
マンネリ化してしまっているカップルや、いままでなんとなく性的な関係を避けてきたカップルも中にはいるかもしれません。
手を繋ぐ、マッサージをしあう、
一緒にお風呂に入る、
日常的にキスをする、
なんでも話すようにするなどして夫婦仲の見直しをしてみましょう。
これは、妊娠成立後、出産後、子供ができ家庭ができてからも夫婦としてどうあるべきか考えるよいきっかけになると思います。
- お互いを思い遣る
親密度をあげるホルモンがあります。オキシトシンです。
このホルモンは、「他者へを思い遣り、共感する行為」で血中濃度が高まることがわかっています。
また、これは「思い遣り、共感する」対象となった個体でも高まります。
つまり、カップルで思い遣りあい、共感しあうことでオキシトシンの濃度が高まり、親密度が高まります。
そして、このホルモン、抱擁やキスなどの愛情のある身体的な接触でも高まります。
日常生活の中ではもちろん、これを機に、マンネリ化したセックスを見直してみませんか?
「ずっとこんな風にクリトリスに触ってるけど、痛くない?」と聞いてみる。
「いつもこうやってペニスをなめていたけど、本当はどうするのが気持ちいのかな?」と聞いてみる。
「どうやって触るのがいい?」
「どこが気持ちいい?」
「こうするのはどう?」
「ちゃんと濡れてる?」
「挿入のタイミングは?」
「射精のタイミングは?」
「体位は?」
「朝の方がいい?」
「場所は今日もベッドでいい?」
敢えて言わないけど、聞いてくれたら「あ、気にしてくれたんだ」てなるかも知れません。
- セックスの質をあげる
図を見て頂ければわかるように「精神的、身体的満足度」が高まれば、親密度が高まります。
親密度が高まれば、「性的興奮」が高まり、さらに「精神的、身体的満足度」が高まります…。
こうして増強していき、よいサイクルに入れるのです。
でも、いつもセックスの質をあげようと丁寧にセックスしていたら、タイミングの期間もたないよ…
ですよね?
だから、セックスの質はタイミング期間以外の時期で上げます。
タイミング期間中は、一回一回を頑張りすぎず、lightなpettingでもお互い満足できるように、
タイミング期間以外の普段、セックスを楽しみ感度を上げておく(つまりセックスの質を上げておく)ことが大切です。
女性は、記憶で性的に興奮するんです。
普段のいいセックスの記憶で、タイミング中のlightなセックスでも興奮し満足できるようにするんです。
タイミング期間中以外の時期もセックスをした方がいい理由がほかにもあります。
普段からセックスをしている方が、男性の精子の質がよくなるんです。
男性は11日間射精をしないと、運動精子量が減るというデータがあります。
普段からセックスをしているカップルの方が妊娠率が高いというデータがありますが、
排卵日の変動性と、精子の質が関係しているかもしれませんね。
逆に、性的興奮に対してマイナスに働く因子もありますよね。
妊活中に気にして欲しいものが、体調や精神的ストレスです。
これは男性にも言えることです。最近のトピックとして、不妊男性のなかで性機能障害の割合が増えてきていることが挙げられています。
仕事のストレスもそうですが、妊活自体がストレスにとなって、心因性の勃起不全や、射精障害などの性機能障害を発症しているケースも多いのではないかと思います。
妊活における男女のストレスの原因は、それぞれ別のところにあると思うんですね。
女性のストレスの原因は、
「なんでわたしばっかり頑張らなくちゃいけないの?もっと一緒になって頑張って欲しいのに!」
男性のストレスの原因は、
「仕事で疲れてるのに頑張ってタイミングとってるじゃないか、これ以上なにができるの?」
どうですか?
つまり、妊活に対する夫婦間の主体性の差のではないでしょうか。
不妊治療は女性が主体的になりがちです。何をしたらいいかわからない、仕事で疲れてセックスができない男性に対して女性がいら立ってしまう。
男性としては、妊活は性行為をする以外は女性がすることという意識があるので、女性の苛立ちを理不尽だと感じつよいストレスになってしまう。
でもですね、ちょっと男性には意識を変えて頂きたいのです。
妊活はカップルで一体となって取り組むものです。男性ができることもたくさんあります。
「妊活、てなにすればいーの??」では、男性が取り組める妊活についてもお話いたいますので、是非ご覧になってみて、意識を変えてみてください。
その方がお互いにストレスが少なくなるのではないでしょうか?
さらに、先ほどお話にでたオキシトシン!実は抗ストレスホルモンと言われています。
カップルふたりで思い遣り合い、妊活に取り組み、オキシトシンを高めて、いいセックスをし、さらにオキシトシンを高めてストレスを軽減し妊活も夫婦関係も円満♡
妊活をしていると、困難もたくさんあるでしょう。
是非、ふたりで乗り越えて幸せの形を作ってください♡
2021.4.22
村田佳菜子医師