コラム

間質性膀胱炎からの開放

Dさんは、60歳です。30歳ころより月経の前になると、下腹部痛がありました。この下腹部痛の時は、頻尿ぎみになりました。また下腹部痛は、急に寒くなった時や、忙しくて疲れた時などに、いちじるしくなっていました。

50歳ごろの婦人科の診察では、子宮筋腫はなく、子宮が正常よりすこし大きい子宮腺筋症の診断でした。卵巣は正常といわれました。そしてもうすぐ閉経で、閉経すると痛みがなくなるので、このまま様子をみましょうと医師に言われ、その後クリニックには通院しませんでした。

55 歳でやっと閉経、これで生理痛からも解放されるとホットしていました。確かに、閉経後1年くらいは、痛みがまったくない時期が続きました。"ああ幸せ"と感じていたやさき、11月のよく晴れた朝、目が覚めると、例の下腹部痛を感じました。"あれ??もう月経痛はなくなったはずなのに・・・・"と少し不安になりましたが、長女が、孫を出産し、手伝って欲しいと言われて、毎日忙しくしていたので、そのままにしていました。その後下腹部痛は、以前のように急に寒くなった時や、忙しくて疲れた時などに出現するようなり、頻度も月経があったころを越えて出現するようになりました。
この段階で、近くの泌尿器科に勇気をもって受診し、レントゲン検査や、膀胱鏡検査を行いましたが、異常は認めませんでした。"少し疲れているようですね。休養をとってください。膀胱の痛みは、気のせいですから、あまり気にしないように。"と医師には説明を受けました。その後、頻尿・尿意切迫感・下腹部痛は、少しずつひどくなっていきました。そんなある日、"間質性膀胱炎に注意"という新聞記事が目に留まりました。その中に書いてある患者の症状は、なんと現在自分の困っている症状そのものだったのです。

勇気を持って新聞に問い合わせてみると、新聞社の人は親切に、治療をしてくれる病院を紹介してくれました。
image 問診をしただけで、主治医は、すぐ間質性膀胱炎だと診断しました。まず内服薬で治療を開始しました。痛みと頻尿は、5割くらい改善しましたが、まだ生活が楽であるというところまでは行きません。そこで治療開始後3ヶ月めに膀胱鏡検査と膀胱水圧拡張療法という治療を受けました。現在まだ夜間頻尿は3回ですが、あの嫌な下腹部痛から解放されたのです。その後Dさんは、調子のよい時は、食事療法と内服薬、痛みが出現した時は、DMSOの膀胱内注入を受けています。

まだ普通の人よりは、頻尿ですが、日常生活には支障はなく生活しておられます。お孫さんの養育に関しては、娘さんと相談して、無認可保育園をうまく利用して、以前より時間を減らして無理のない範囲でされているそうです。


女性医療クリニックLUNAグループ 関口由紀理事長